朝っぱらから 電話
はい? 母からだ
「何してるの」
今から お友達が テレビ出はるから
観てるのよ
「洋食食べに行かへん?」
え…またテレビ終わったら電話します
ガチャン
母が洋食が食べたいと言っている
ご馳走するので行こうと
母は一人で外食出来無いタイプ
そして 行きたいと言えば
有無を言わせず 行きたいのだ
OK … 寝不足で食欲無いけど付き合おうじゃないか
長女と云うのは
長年 母親のワガママに付き合っているので
耐性が出来ている
約束の時間より早くに
母 登場
脚が弱っていていつも車で行動している
何処へ行くの?
「御影公会堂」
ヘェ〜
ココロの声 (たしか?昔 食べて不味かった記憶が)
どうせなら 県庁前の "ますだ"迄行こうよ
「3時から ジムやから 県庁前迄行ったら遠いわ」
あ・そう… 美味しいの?
「あんたの好きな レトルトやよ」
ママ…もしかして それって
レトロの間違いじゃない?
「そうそう」
気にしていない ようだ
その時
以前 娘に
指摘され注意された事を思い出す
ねぇ ねぇ!
おぐら じゅんの鼻の下の刻みってさ
くっきりしてて
プロゴルファー猿みたいと思わない?
「ママ 小栗旬だよ!
そう云う間違い 一番イヤ」
そう 年寄りクサイと云うコトなのだろう
気をつけよう
結論を言うと
それこそ レトロなのか?
よくわからない
とにかく ビーフカツの衣は分厚く
ドミグラスソースはハインツの缶詰の味がする
母の選んだ Bセットの
有頭海老は殆ど厚い衣の中で縮こまっつていたし
ビーフシチューはパサパサの塊だった
二人は 目の前の 食べものから
話題をそらせ 当たり障りのない会話をする
親しき中にも礼儀ありだ
ご馳走様でした
たしかに
御影公会堂 レトロだ
何と無く 気だるい満腹感のまま
御影市場で買い物を済ませ
家まで送り届けてくれました
別れ際に
「不味いとこへ連れて行って ゴメンね」
イイのよママ☆
次回は美味しい処へ行きましょう
今度は 私にご馳走させてちょうだいね
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